埼玉県で進む少子化
2017年に埼玉県内で誕生した赤ちゃんは53,069人でした。近年は減少傾向にあり、2017年も前年よりも1,378人ほど減少しています。
埼玉県の合計特殊出生率は2017年に1.36と全国平均である1.43を下回っています。
なお、過去を振り返ってみると、2000年には66,376人、2010年には59,437人の赤ちゃんが誕生していますので少子化が進んでいることがわかります。
高齢者の方も他県よりも早いペースで増えていますので、少子高齢化に拍車がかかっています。
そんな埼玉では子育て環境の重要性を訴える意見をしばしば耳にしますが実態はどうでしょうか。
子育ての安心安全について押さえておきたいことを2つ紹介します。
子どもの医療環境
1つ目は医療環境です。いざという時に病院にかかりやすい環境があるでしょうか。
2016年の埼玉県内の子どもの人口10万人当たりの小児科医数は81.9人。全国では2番目に少ない人数です。15歳から49歳までの女性10万人当たりの産婦人科医数は28.9人と全国で最も少ない人数となっています。ちなみに、10年前の2006年には小児科医は150.5人、産婦人科医は27.6人でした。
なお、救急時に119番通報をしてから病院に収容するまでの時間は、2017年の埼玉県における平均所要時間は43.8分であり、全国で4番目に遅い水準となっています。
埼玉県での児童虐待への対応
児童虐待に関する事件が報じられることも増えていますが、県内の状況はどうでしょうか。
児童相談所での児童虐待相談への対応件数は、2017年度に13,095件と全国で4番目に多くなっています。ちなみに、4年前の2013年は5,133件で全国で5番目に多い状況でした。児童虐待に対する相談件数は全国で2013年は73,802件であったものが2017年には133,778件となるなど、全国的に急増する状況にあります。
児童相談所が対応していることはマイナスに捉えることも、逆に対応できる環境を整えられている成果だとプラスに捉える意見もあるようです。
一方で、苦しむ子どもたちが多数いることがなにより大切な事実です。県内ではいじめを苦にした悲しい事件も生じています。
大学教員が実施した調査では、子どもの貧困率の上昇ペースが、埼玉県は全国平均を上回っているとの報告もされています。
埼玉県は子育てしやすい?
今、埼玉県では長らく続いてきた人口増加が止まろうとしています。
また、少子高齢化の傾向もこれからますますはっきりと表れてきます。
そのようななかで子どもたちが安心して地域のなかで活動をしていくために、あなたは何が必要だと思いますか。
候補者の政策も参考に、いっしょに考えていきましょう。