埼玉県の医療環境については、両極端ともいえる主張がなされることがあります。
ある人は「人口10万にあたりの医師数は全国最小であり、危機的状況である」と言います。
またある人は「純粋な医師数は全国平均を大きく上回り、県民の平均年齢も若いので埼玉県の医療環境は安心である」と言います。
どちらも正しい情報ですが、皆さんはどちらの主張を支持しますか?
埼玉県の医療・介護を読み解くキーワード
埼玉県の医療・介護を考える際に押さえておきたいキーワードを3つをご紹介します。
① 地域差
1つ目は「地域差」です。
資料にもある通り、県内で活躍されるお医者さんの数は地域ごとにばらつきがあります。
特に、県北西部で人口当たりのお医者さんの数が少なくなっていることがわかります。
② 病床数
2つ目は「病床数」です。
人口十万人当たりの病床数を比較してみると、埼玉県の病床数は853となり、これは全都道府県の中で2番目に少ない数になります。
埼玉県は、75歳以上の方の人口の対前年増加率が昨年全国で一番高くなるなど、今後急速に高齢化が進んでいきます。これからお亡くなりになられていく方が増える中で、どこで療養し、人生の締めくくりの時を迎えていけるようにすべきでしょうか。
③ 介護士の不足
2018年に厚生労働省が発表した「第7期介護保険事業計画に基づく介護人材の必要数について」では、埼玉県内では2025年に1.6万人ほど介護人材が不足するとの推計がされています。
現状でも介護人材の不足は顕在化し、必要な人材が確保できないために整備済みの介護施設を使用することができない、という問題も最近まで生じていました。
埼玉県では自宅から職場まで同じ通勤時間を要するならばより賃金の高い東京都内の施設に勤務される方が多くいます。その中でどのようにして県内で勤務する人材を確保していくのかが注目されます。
埼玉県の医療・介護のこれからに向けて
埼玉県はこれまでの増え続けてきた人口がいよいよ減少局面に入るという大きな転換点を迎えようとしています。
そのような中で求められるのはどのような医療・介護の状況でしょうか。
皆さんはご自身のおじいさんやおばあさん、お父さん、お母さんのためにどのような環境があると安心できますか。
立候補表明者のビジョンシートも参考にして、どのような取組みが必要となるのかを一緒に考えていきましょう